当院の金属アレルギー対策・メタルフリー治療

日本の歯医者さんでは、歯科治療で銀歯を入れる行為が一般的に行われています。しかし、銀歯は金属アレルギーの原因となるため、金属を一切使用しないメタルフリー治療が近年注目され始めています。

金属アレルギーと聞いて、アクセサリーや時計をイメージする方は多いでしょう。事実、金属アレルギーの原因の大半を占めるのはそうした装飾品です。一方で、銀歯には「パラジウム」という金属が含まれており、数ある金属の中でもアレルギー反応を起こしやすいことが判明しています。ヨーロッパ諸国の中では、歯科治療による銀歯の使用を禁止している国もあるほどです。

銀歯が金属アレルギーを引き起こすメカニズムとしては、まずお口に入れた銀歯と唾液が反応し、金属イオンが微量ずつ溶け出します。体内に取り込まれた金属イオンはたんぱく質と結合し、やがて全身をめぐることで金属アレルギーを発症します。そのためお口の中だけでなく、体のあちこちに症状が表れるのが特徴です。

上記のリスクを踏まえ、当院では患者さまの健康を考えて銀歯治療をおすすめしておりません。

保険適用の銀歯が金属アレルギーの原因になることが判明し、最近は多くの歯医者さんでメタルフリー治療が行われています。

メタルフリー治療とは、金属をまったく使わない治療のことです。金属の代わりには、セラミックや樹脂（プラスチック）などの歯科素材が用いられます。

特にセラミックは、金属やプラスチックよりも表面が滑らかなため、汚れが付きにくい性質を持っています。したがって、虫歯の再発や歯周病のにかかるリスクが低いのがメリットです。

オールセラミック治療は、歯科用セラミックのみで作製したインレー（詰め物）やクラウン（被せ物）による治療です。金属や樹脂（プラスチック）を一切含まないため、それらの素材のデメリットである変形や変色、劣化がほぼ起こりません。さらに銀歯と違い、クラウンが接している歯ぐきが黒ずむ心配も無用です。

さまざまなセラミック素材の中で最も美しく透明感があり、オールセラミック治療では天然の歯に近い仕上がりが期待できます。見た目が重視される前歯の治療に向いています。

過去の治療ですでにお口の中に入っている銀歯を取り外し、セラミックや樹脂（プラスチック）などの「白い歯」に変更することが可能です。

「奥歯に入れた銀歯が気になっている」「口を開けたときに銀歯が見えてしまうのが嫌」「金属アレルギーが起きないか不安」などのお悩みを持つ方におすすめの治療です。